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自主制作

「KOFU RECORDS」イベントレポート

「KOFU RECORDS」アートディレクション・デザイン(2019)
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NHK甲府放送局、テレビ放送開始60年を記念して立ち上がった特別企画「KOFU RECORDS」のアートディレクション・デザイン(ロゴ・DM・ステッカー・ウェブサイト・その他)を担当しました。
ここでは2019年9月に実施されたイベントの流れや様子を写真とテキストで記録します。デザインに込めた意味や目的についてはコチラから。
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【DAY 1:2019年9月14日 [土]】
NHK甲府主催による、高校生~大学生を対象とした映像ワークショップ企画。公共放送を担う組織が、映像を道具として考え直すワークショップを企画すること、それが自分の地元で立ち上がったこと、なにより学生が主体となって活動すること。本当にたくさんの奇跡が目の前で起きていることに何度も感動していました。講師の映像作家、山城大督さん 、このイベントをキュレーションした堀切春水さんの堂々たる振る舞いと時折見せる綻びに、これが愛嬌か…と僕自身も学びっぱなしの3日間でした。

参加学生は7名。当日気になって見学に来た子らもいて、結局10名ほどが参加していました。1日目はオリエンとして、映像を撮ること、メディアのあり方ということを山城さんが話します。
「…映像には動きと音がセットであるように思うけど、時には無音の方が言葉以上に情報が伝達することがありえる」という言葉を聞いて、僕たち企画側がはじめての打ち合わせの時に共有されたリュミエール兄弟の映像を思い出す。

その後実際に機材に触れ、最後は応募の際に提出してくれたみんなの映像を見ることに。テーマは「きりとる」で、それぞれが自分たちで撮影した30秒の動画についてプレゼン。Instagram、tiktok全盛期に生きる学生らの「きりとる」は、こんなにもフリーダムでフレッシュでヤングなのか!ぼくが生活してた2010年には確実になかった動画の間合いやカット割りがずらり。最後はみんなでカレーをつまみました。
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【DAY 2:2019年9月15日 [日]】
2日目は実際に一眼レフとmacを使って動画編集に挑戦。はじめに動画と音声ファイルを編集してみることに。NHKは紛れもなく最高な環境で、NHKクリエイティブ・ライブラリーから好きな映像と音声をダウンロードして一本の動画を制作。文脈関係なしに作り出される映像に笑いが起こるこの感じ、高校の放課後にあったなぁ。

それからチームに分かれて動画を撮りに近くの舞鶴城へ。「青い甲府」をテーマに、撮影→編集を1時間半でおこなうというなかなかなハードワークを実施。ギリギリまで素材集めをするチームもあれば、計画的に撮影を行い、編集に時間をかけるチーム、いろんな画を探し回るチームなど、リアルタイムで生まれるグループワークの進行は僕らが普段している仕事と本当変わらないし、それぞれが徐々に認識していく自分パート分担は、そのまま映像へと拡張していく。上手くいくこともあればそうでないことも、その感覚を今学べてる贅沢さ自体が、確実に筋力になっている。最後に映像を映しながらプレゼンし、最終日の宿題を共有して解散。超特急な5時間の実験講座でした。
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【DAY 3:2019年9月16日 [月/祝]】
最終日は10月におこなうWSへ向けて、実際にテーマと実技を理解していく事に。

前日の宿題として出されたのは、10月に学生らがファシリテーターとなって実施する「テーマ」を考えてくる、というもの。
『ファミリー向け撮影会では、あるテーマ(質問)について家族で話してもらいますが、どんな設定にするかによって話す取っ掛かりや盛り上がりが変わってきてしまいます。抽象的すぎず、具体的すぎず、パッと答えられて、ある程度幅のある会話が引き出されるような質問。これによってこのプロジェクトの本質が決まると言ってもよい重要なファクター。(© 歩帆舎)』

会議は予定時間をはるかに超えたものの、最終的には最高の質問が出来上がりました。その後、実際に本番と同じ手法で録音~撮影~編集をしてみることに。技法や手順は教わったものの、いざ実践してみると、カメラの画角を決める作業やお客さんを誘導するためのトークスキル、不安にさせない姿勢など技術以外の部分が実はものすごく大事だという事に気づきはじめる。実践から学ぶ事はホント多い。最後にみんなでそれぞれの作品を鑑賞。3日間でこの急成長。可能性の塊とはまさにこの事。
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ウェブを更新している今は2020年9月7日。掲載に1年も間が経ってしまったが、あの時は東京オリンピックが開催されると思っていたし、コロナのことなんて想像もしていなかった。

『かけがえのない』って言葉の嘘っぽさは凄まじいけど、あーこの日は記録にも記憶にも残るかけがえのない瞬間になるんだろうな、と胸を張って言い切れる企画となりました。

Client
NHK甲府放送局
Project Direction
山城大督
Project Manager
堀切春水(歩帆舎)
Project Member
KOFU RECORDS プロジェクトチーム(高校生・大学生・専門学生、他)
Web Developed
宮沢喬、清水柊子(VISUAL AND ECHO JAPAN)
Project & Photography Support
丹澤由棋、須賀亮平、有佐祐樹、冨田了平

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